チェコ旅行記 2
朝(相変わらず5時)、起きると大雨だった。今日はレンタカーを借りるために空港へいかなくてはならないのに…(日曜日だったので、市内のカウンターが休み。そうでなくても、A社のカウンターはチェコ国内にプラハ空港とプラハ市内しかない。)

ひとまず、朝ご飯を食べる。今日は週末ということで、朝ご飯の開始時刻が6:30。ちょっとすぎくらいに行ってみると、すでに日本人の団体さんが食べていた。昨日とはまた違うグループだった。

チェックアウトのときもまだ雨が降っていたので、フロントにタクシーで空港までいくらかを聞いてみた。すると、ホテルの専用車で550クローネ。あれ〜?思ったよりも高くないじゃんか!ということで、天候のせいにして、ホテルの車で送ってもらう。

空港のレンタカーカウンターは空いていた。A社のカウンターには女のひとがいた。今日は計算機がダウンしているので、手作業で書類をつくるのでちょっと時間がかかると言われて、しかたがないので待つ。

日本から予約した代金は一週間、一番小さいカテゴリーで、CDW、PAI、税金込みで670DM。「フルインシュランスにするか?」と聞かれて、「どのくらい払わなくてはならないか?」と聞くと、「一日30DMくらい。」とのことで、フルインシュランスにしてもらう。

まさかこのとき、後であんなに大変なことになるなんて思いもしなかった。

車は離れたパーキングビルの7階においてあり、そこまで歩く。しかもビルのエレベーターが故障していて、7階まで荷物をもって行かなくてはならなかった。

車はグレーのフォード、K's。このときもあまり気にしなかったが、細かい傷がかなりあった(これも確認しなかったことがあとで悔やまれる。)。

本日の予定ではプラハからクトナー・ホラへ向かう。そのためにはプラハ市内を抜けなくてはならない。市内観光したときに、かなり一方通行が多いことに気が付いたので、なるべく市内に入らずに、大きな道を選んで抜けることにした。

市内の本屋で地図を買って、研究しておいた甲斐もあって、無事に迷うことなく、市内を抜けることができた。日曜日の午前中ということもあって、車の数も少なかったのも幸いした。

わざと高速道路ではなく、田舎道を走る。ロンプラに、そのほうが景色がいいと書かれていたから…

市内を抜けたあたりから、天気もよくなって、太陽も見え始めた。ひたすらクトナー・ホラを目指して走って、約1時間半で着いた。

クトナー・ホラの町は大きくないので、町の真中の広場の横に車を止めて、ひとまず広場の一角にあるインフォメーションに行く。

ちゃんとインフォメーションはやっていて、いろいろ情報をもらうことが出来た。ロンプラには宿の手配ができる?ようなことが書いてあったが、「やってません。」とのことで、ホテルのリストをもらって自分で探す。でも、インフォメーションのお姉さんがお勧めのホテルを教えてくれた。

広場からちょっと入ったところに、そのお姉さんお勧めのホテルがあって、まずそこで値段を聞いてみた。すると、シャワー、トイレ、朝食付きで1200クローナ。迷わずに決める。

部屋は木目調の家具と内装で統一されていて、とても感じがよかった。しかも新しいせいか、とても清潔。

車をホテルの前にまわして、徒歩で観光にいくことにした。作戦を練るために、広場のピッツェリアでお昼にする。ピザを待っているあいだに、どういう順番で回るかを考える。

ピザはまあまあだったが、ビールはおいしかった。さすがチェコ?!

まず、一番の目玉、聖バーバラ大聖堂に行ってみる。貸し出してくれた英語の説明書にしたがって、教会内部を細かく見学した。

聖バーバラ大聖堂

この教会は形が本当に変わっている。塔がなく、内部の身廊が、一番低い部分で5つ、高い部分で3こに別れているのだ。こんな形の教会はいままでに見たことがなかった(すみません。あの構造を完全に文章で説明するのは無理です。)。

内部を見たあと、町の中を散策して、イタリア・コートなどを見に行った。

その後、一旦ホテルにもどって、隣町のセドレツに車で行った。セドレツには聖母マリア教会がある。

ところが日曜日で聖母マリア教会はお休み。明日、出発前にもう一度来ることにして、近くにある墓地教会を見に行った。

これが不思議な代物で、行ってみてびっくり。教会の墓地からでた何万という人骨を教会の内装に使ってあるのだ。シャンデリアから壁のかざり、ろうそく立てまで全部人骨。その数いったいどのくらいあるのやら?!悪趣味!といわれれば、まさにそうかも!という代物だ。

人骨シャンデリア

というわけで、この教会は見学者のなかにも、賛否両論飛び交っていた。

このあと、クトナー・ホラにもどって、もう少し市内を散策したあと、ホテルのレストランで夕食を食べて(めちゃくちゃお勧め!)、早めに寝た。明日は旅行中一番の長距離移動予定だ。

 

第4日目宿泊 Hotel U Zvonu Kr 1200.-(朝食込み)
 
朝ご飯が8時にもかかわらず、また5時起き。しかたないので、ベッドでごろごろした。

この朝ご飯がびっくりもの!こんなに誰が食べるんだ?といいたくなるよなすごい量だった。チーズもハムもパンも、これでもか!というくらい出てくる。味もとてもよかった。これであの値段でやっていけるんだろうか?と心配になってしまった。

朝一番で、昨日休みだった聖母マリア教会へ行く。

外見は変わっているが、内装はあまり見るところのない教会だった。チェコではじめてのシトー派の修道院ということで、歴史的には意義があるのだろうが、観光客にはがっかりかもしれない。

しかも修道院部分は、なんとタバコ会社の事務所として使われているので、もとの面影もなく改装されており、見学もできない。教会がかなり傷んで、痛々しいのに、事務所部分はぴかぴかだった。

聖母マリア教会

早々に出発。一路、リトミシュルを目指す。

この日も天気がよかったので、2、3ヶ所道を間違えた以外は、かなり快適なドライブだった。

リトミシュルはロンプラにも全く載ってなかったので、どんな小さい町かと思っていたら、かなりでかい町でびっくりした。

町は真中に長くて、幅の広い広場があり、そのまわりをルネッサンス様式やバロック様式のファサードをもつ建物が取り巻いている(後で出てくるテルチの町にそっくり。)。

広場の隅からちょっと登ったところにリトミシュル城はあった。

リトミシュル城

この日はあいにく月曜日で、お城は休み。チェコの史跡は月曜日休みというのがほとんどで、残念ながら外側だけを眺めて終わった。

でもお城の外壁には独特の模様がかかれており、とても美しかった。

外壁の模様

城の庭でパンをかじってお昼にした。天気がよかったので、日向ぼっこをする市民がたくさんいた。

2時くらいに今日の最終目的地オロモウツ目指して出発。

オロモウツはチェコ第3の街で、市内にトラムが走っている。というわけで、市内は車もちにはかなり大変だった。

どうにか飛び込みで街の真中のホテルを確保した。もとCedokが運営していたホテル(つまり共産主義ばりばり)で、かなり老朽化していたが、値段も安かった。朝食はなかったが、風呂、トイレ付きのツインが760クローネ。

荷物を置いて、さっそく市庁舎の1階にあるインフォメーションに行く。

その途中に世界遺産の三位一体の塔の横を通ると…なんと!掃除中で、青い幕が全体にかけられ、ほとんど見ることが出来ない状態!

なんてこったい…はるばるここまで見に来たというのに…

仕方がないので、インフォメーションで絵葉書を買う。ついでにポスターもただだというのでもらう。

三位一体の塔

このあと、街を散策して、夕飯は市庁舎広場のモラビア料理の店で食べた。このレストランは、ウエイトレスさんが、モラビアの民族衣装を着ており、内装も典型的なモラビア風で、すごく感じがよかった(でも安い!)。私は旅行中で一番よかったと思う。

 

第5日目宿泊 Hotel Narodni dum Kr 760.-(朝食なし)
 
ホテルでは朝食が取れないので、市庁舎広場のマクドナルドに行く。朝からこんなもの?と思ったが、これまた仕方がない。コーヒーが多少ましな味だったので、よしとする。

さて出発。今日の移動距離は短い。50Kmくらい。たしかに1時間かからずにクロムニェジ−シュに到着した。

今日は5月1日。つまり共産主義時代には大事な日であった。でも現在のチェコでは単なる祭日。街によるが、ところによっては政党大会みたいなのも開かれるらしいが…

クロムニェジ−シュのバルカー広場でも政党主催のイベント(合唱大会)が行われていた。

この街もリトミシュルとよく似ていて、(形は違うが)広場のまわりにファサードの美しい建物が並び、そのはずれにお城がある。

ホテルはまたまた飛び込みで探した。バルケー広場に面した一等地のホテルだったが、シャワー、トイレ付きツイン1250クローナということで、そこに決める。

建物の内側に面した部屋で静かだった。

車は広場の駐車場に置く。この日は祭日なのでただ。でも明日朝7時からは1時間10クローナ払わなくてはならない。

荷物を置いて、まずお城にいく。クロムニェジ−シュの城はバルカー広場のすみが入り口。内部はガイドツアーでしか見られないので、ツアーに参加したが、ガイドさんはチェコ語オンリーで、我々は英語の説明書を渡され、それを読みながら見学した。

このお城は領主ではなく、オロモウツの司教様が住んだお城である。

見学後、城の庭と町中を散策して、最後にちょっとはなれたところにある、フラワーガーデンに行ってみた。入り口に世界遺産マークがついており、はじめて、ここも指定範囲なのだと気づく。

フラワーガーデン

内部は温室やら、迷路の庭やら、趣向が凝らされており、とてもきれいだった。ただ、夏のシーズンにむけて、ちょうど植え替えやら改装やらが行われていて、名前ほど花が植わっていなかったのが残念…

敷地内の端になが〜いギャラリー風の建物があり、その上からガーデン内が見渡せる(上の写真はそこから撮りました。)。逆に、敷地外も見渡せるのだけど、なんとお隣は自動車教習所のコースだった。日本以外にもあるんだなあ…

お隣の教習所

歩き回って疲れたので、ホテルにもどって休んだ。夕飯はホテルのレストランで食べた。

 

第6日目宿泊 Hotel Boucek Kr 1250.-(朝食別途 Kr 100.-/1人)