チェコ旅行記 3
夕べはよく寝た。夫のいびきも気にならなかった。

朝ご飯はホテルの料金には入っていなかったけど、ひとり100クローナだったので、ホテルで食べた。なかなかもりだくさんの内容だった。

この日は一路、南へ。もうちょっとでオーストリアというところまで南下予定。

このあたりは南モラビア地方とよばれ、チェコのなかでも指折りのワイン産地である。たしかに走っていると、まわりにブドウ畑が見えた。がぜん元気になる夫。

まずはレドニツェ城を目指す。レドニツェは小さな村だったが、ちゃんとインフォメーションがあり、いろいろ資料を入手した。

村の真中の駐車場に車をとめて、自動販売機で駐車場券を買うと、なんと時間が間違っていた。よく見ると、自動販売機に故障中?とおぼしき書き込みが…しかたがないので、間違った時間の券を車の中に置いて、城を見に行った。

このあたりはかつてリヒテンシュタイン家の領地で、お城や館がたくさん残されている。南モラビアの牧歌的な雰囲気のなかに、優雅なお城が点在するので、観光客にも人気があるようだ。

一昨日泊まったオロモウツのホテルで一緒だったスウェーデンナンバーの車もレドニツェに来ていた。

さて、お城。このお城は見かけもちょっと変わっている。つくられた時代が違うので、お城の正面から見ると、各部分の建築様式が全く違うのだ。ちょっとアンバランスなんだけど、それはそれでまたおもしろい。

レドニツェ城

内部はまたまたガイドツアー。しかもまたまた英語の説明書である。

でもこのお城は本当に美しかった。というか、内装の趣味が我々好み。木目をうまく利用して、落ち着いた雰囲気である。圧巻は木彫の螺旋階段。本当に感動ものだった。

木彫の螺旋階段

各部屋の壁布は、オリジナルをもとにベルギーの会社に特注でつくってもらったそうで、木彫にとてもよくマッチしていた。

この城にも、(もちろん)庭と温室があった。温室は工事中だったが、庭はめずらしい木々がたくさん植えられている。ちょうど庭師のおにいさんが、植え込みを刈り込んでいるところだった。

庭師さん、仕事中!

このあと歩いて、付属の森の中にあるミナレットという塔を見に行った。レドニツェとヴァルチツェのあいだには、たくさんの小さい城や館、塔などがあり、2日くらいかけてゆっくりと見て回るにはいいところだと思う。残念ながら我々にはそんな時間がなかったが…

次はヴァルチツェ城。レドニチェと違って、ヴァルチツェの街はちょっと散漫でばらけたような感じだった。あいにくちょうどお昼どきで、お城のツアーがなかったので、城の中にあるホテルのレストランでお昼を食べた。かなり待たされて、2時のツアーに間に合わなかった。しかもちょっと食べ過ぎ!

3時のツアーで城内を見学したが、なんと我々だけで、しかもガイドさんは英語がわからないので、我々が英語の説明書を見ながら見学するのを横についてくるだけという、ちょっとおまぬけなガイドツアーだった。内装はレドニチェほどではないが、ここは家具がかなりよかった。リヒテンシュタイン家の方々は木彫と狩りが好きで、かなり趣味のよい人々だったようだ。

ヴァルチツェ城

城の1階にはワインセラーがあり、モラビアワインが試飲できる。夫は赤と白を一杯づつグラスでもらって、うれしそうだった(私は運転!)。思ったよりもおいしく、びっくりしたらしい。

この日の宿はヴァルチツェの町から10Kmくらい走ったところにある、ミクロフという街にした。宿はロンプラに載っていたホテル。1260クローネでシャワー、トイレ、朝食付き。

ホテルの前に車を止めると、なんとあのスウェーデンナンバーも止まっていた。

名前にわにがついているように、ホテル内にわにの置物がたっくさん置かれている。水槽には、わにではないが、イグアナが飼われていた。

部屋は屋根裏のなかなか感じがいい部屋だった。ベッドのスプリングがちょっとへたっているが、まあ寝られるだろう。

荷物をおいて、ちょっと町の散策。この町も丘のてっぺんにお城がある。すでに閉まっていたが、お城の丘に登ってみると、景色がよかった。お城も改装工事をしているが、最初はかなり古い時代につくられたもののようで、とても趣があった。

夜はホテルのレストランで食べた。もちろんモラビアワインも。このレストランの料理はかなり洗練されていてびっくりした。味もよかったし…

食後に、ちょっと街の中を散歩をした。

あちこち行って、長い一日だった…

 

第7日目宿泊 Hotel Rohaty krokodyl Kr 1260.-(朝食込み)
 
夕べはあまり寝られなかった。原因は夫のいびきである。というわけで、朝からめちゃくちゃ機嫌が悪い!

今日の目的地はテルチ。割と距離がある。睡眠不足で頭痛がしたが、私しか運転するひとはいない。我慢してひたすら走る。

ミクロフの町をでるところで、はじめての給油。ガソリンは輸入なので、さすがに高い。リッター95円くらいで日本と変わらない。つまり物価換算すると、300円くらいにもなる。車は高級品ということだ。

順調に38号線を走っていると、なんと工事中で迂回しろとのサイン。この迂回が、とんでもない迂回で、延々20Kmくらい田舎道を引き回される。

しかも、車の調子がおかしい!ギアをかえるときに、クラッチをきると、エンジンの回転数が7000くらいまで上がってしまうのだ。

こんな言葉もよく通じない場所で故障なんて!(しかも寝不足で機嫌が悪いと言うのに!)どうしよう!??!

結局、ギアチェンジさえしなければ、問題なく走るので、なるべくギアをかえずに走ることにした。ギアチェンジのときも、なるべくクラッチをきる時間を短くして、さっとギアを入れる。まるでF1レーサーのような運転(?)をしながら(しかも迂回でたらいまわしされながら)、青息吐息でテルチにたどり着く。

テルチは変な(失礼!)町。あの町の真中のだだっ広い広場がどうもそんな感じにさせる。

一晩駐車可能券を買って車のなかに置く(100クローナ)。ひとまず宿探し。

ロンプラに載っていたホテルに行ってみる。なんと満室!2件目も満室!げげ!やられた!観光地は混むと聞いていたが、こんなところでそんな目に会おうとは…今日は朝から(夕べから)踏んだりけったりである。

しかたがないので、片っ端から探す。どうにかこうにか広場の隅のホテルに部屋が見つかった。値段も1290クローナで迷わず決めた。

部屋はどっかの社長室か、役員会議室?と思わせるような広いへやに、やけに会社っぽいソファーセット。でも、ともかく見つかってよかった。

しかしここ、テルチがこれでは、明日のチェスキー・クルムロフはどうなるんだろう?!ロンプラにも混むと宿の確保が困難と書かれていたし…

というわけで、電話で予約をしておくことにする。ガイドブックに載っているところに適当に電話をかけると、案の定、満室が続く。どうにか6件目くらいに部屋が見つかった。しかしさすがに観光地、高い!1990クローナ。でも他に見つかるかどうかわからなかったので、そこに決めた。

やっと落ち着いてテルチ見学へ。

テルチは町が昔、火事で焼けてしまったときに、領主ザハリアーシュの呼びかけで、現在のようなルネサンス様式の建物に改築されたのだそうだ。というわけで、かのだだっぴろい広場にはザハリアーシュ広場と名前がついている。

この広場のまわりを見る限り、本当にリトミシュルの町によく似ている。ルネッサンス様式のファサードのある建物。その1階部分に、日本の豪雪地帯のがんぎのような通路がある。

建物はきれいにペイントされていて、それぞれの家に特徴があって、なかなか面白い。

美しいファサード

ここもやはり、広場の隅にお城がある。このお城も内部は見学ツアー(2種類)だった。しかもまたまた我々だけ…(2回とも)

ガイドさん(2回とも偶然同じひと)は英語をはなさないので、英語の説明書を読みながら見学していく我々に、付き添って歩く(変なことをしないか見張っている?!)。

この城は外見はそれほど豪華という感じではなかったが、内部はかなり豪華だった(とくに「金の間」の天井など)。

見学のあと、お城の庭と、町のまわりにひろがる人口池のまわりを散歩した。プラハからの日帰りツアーか、日本人の団体さんも来ていた。

放課後の学校

夕飯はホテルの近くのレストランで食べた。テラスで風がちょっと強かったが、とても気持ちがよかった。

 

第8日目宿泊 Hotel Celerin Kr 1290.-(朝食込み)
 
朝ご飯に行くと、昨日お城で見かけた英国人とおぼしき4人組がすでに食べていた。

ここまで、毎日天気がよかったが、どうやら今日は午後、雨になりそうだ。

今日はチェスキー・クルムロフまで走る。途中、チェスケ・ブデヨビ−チェの町を抜けなくてはならない。

車は一晩休んで、落ち着いたのか(そんなことがあるのか?!)、今日はエンジンの回転数もまっとうだ。でも無理せずに走ることを心がける。

チェスケ・ブデヨビ−チェに入るころから、雨になった。しかも、町のまわりにバイパスをつくっているらしく、かなりの渋滞。南に下ればオーストリアがすぐで、交通の要所になっているようだ。外国ナンバーのトラックが目だつ。

ちょっと時間がかかったが、迷わずにチェスケ・ブデヨビ−チェをぬけて、クルムロフへ。

クルムロフの町は車もちにはかなり厄介。ロンプラに、町の中は許可車でないと入れないと書かれていたので、ひとまず町の外側の駐車場に駐車して、歩いてホテルへ行く。

幸運にも、クルムロフにはいるころから、雨があがって、ときどきは薄日もさしている。

ホテルは本当に町のど真ん中。市庁舎広場の一角にあった。その名も「金の天使」。部屋は屋根裏の部屋で、部屋中、木目張り+木目家具。まるでスイスかどっかの山小屋のような気分。

フロントで車をどこに置いたらよいかを聞くと、町中に入って、ぐるっとまわって、ホテルの裏のほうに指定駐車場があり、そこならば1泊50クローナで止められるというので、そこに移動することにした。

さて、車で町中に乗り込む。指定車両ではないので、案の定、おまわりさんに止められて、おこられた。こっちがホテルで言われた駐車場に行こうとしていると言っても、聞いちゃいない(聞いても英語わからないのかも?!)。町から出る方向だったので、さっさと行けというしぐさ。こっちもこれ幸いと車を進め、無事に駐車場へと車を入れる。車のなかに駐車カードをおくのを忘れないように…

荷物を部屋において、さて観光!

まずはお城である。ここのお城はかなり高いところにある。町の横の岩山の上なのだ。町は谷底を流れる川岸にはりついているような感じ。

都合、お城までは登りである。城までの道と、階段にそって、みやげ物屋が山ほど並んでいる。昨日までの町とは大違い。

お城はここもまたガイドツアー。次は1時のチェコ語。英語の説明書を貸してくれるだろうと考えて、チェコ語のツアーに参加することにした。

ロンプラには2つツアーがあるとかかれていたが、1つは今日はやってないとのことで、そのかわりに宮廷劇場を見ることにした。2時に英語のツアーがあるというし…

城の塔から見た町

1時までお城の中庭などを見たり、(私だけ)お城の塔に登ったりして、1時前に集合場所に行ってみると、なんと日本人の団体さんが一緒だった。

しかも、チェコ語のガイドの説明を団体さんのガイドが日本語に訳すので、時間が2倍かかりそう…2時のツアーに間に合うのか?

チェコ語のガイドさんに聞くと(彼女は英語がわかった)、大丈夫ということで、彼女も(個人的に)2時までに終わりたいとのことだった。

城内は思ったよりも見ごたえがあった。保存状態もいい。

どうにか2時に間に合って、宮廷劇場のツアーへ。ガイドさんは若い男の人だった。聞くと、兵役の代わりの社会奉仕活動でガイドをしているそう。なんと英語は学校で習ったあと、自分で独学だそうだ。

実はこのツアーも我々2人だけ。というわけで、いろいろ関係ないことも話しながらのツアーとなった。

この宮廷劇場は絶対に見るべき。この時代の劇場はこことスウェーデンのドロットニングホルム宮殿にしか残されていないのだ。

舞台装置の細かい説明もしてくれて、すごく面白いツアーだった。

城の中庭

その後、町の中を歩き回り、みやげ物屋を冷やかして、結局ボヘミアグラスを2個買った(といっても、1個500円くらい)。これが今回の旅行、唯一のおみやげ。

ホテルの部屋にもどってゆっくりしていると、また雨が降ってきた。今回の旅行は天候には本当に恵まれていた。我々がそとに出るときは天気がよいのだ。日ごろの行いがいいのか?!ははははは…

夕飯はホテルの裏のレストランで食べた。飲み屋のような感じがとてもいい雰囲気のレストランだった。

なんと昨日のホテルで一緒だったあの英国人とおぼしき4人づれが食事していた。テルチからここまでバスで移動してきたんだろうか?

食事をして先に帰ろうとすると、「また明日!」と日本語で言われて、びっくりした。日本語なんてわからないだろうと、大声で言いたいことを言っていたので、まずかったかなと反省。

まあ、明日はプラハなので、「また明日!」ということはないと思うが…

夜、寝ていると、廊下で大声で話す声で起こされた。聞いていると日本人の女の人2人らしい。しかしまあ、大きな声だ。

しかも、隣の部屋はロフトになっているらしく、我々の頭の上がまさに彼女たちの寝室らしい。今はやりのかかとの細いミュールをはいているのか、床を歩く音が信じられない大きさで響く。どんなことでも起きない夫でさえ、目を覚ました。

結局、文句をいうのも面倒で、我慢したが、遅くまで歩き回る音が聞こえていたし、真夜中に電話がなって、それをとりに走る音でまた起こされと、散々だった。

お嬢さん方、もう少しマナーを勉強してください。

 

第9日目宿泊 Hotel Zlaty Andel Kr 1990.-(朝食込み)
 
ついにチェコ最後の日である。天気は曇り。

朝ご飯を食べて、やおら出発。今日はホラソビチェの村によって、プラハへもどる。レンタカーは4時に空港でもどすことになっている。

さてさてホラソビチェ。チェスケ・ブデヨビチェにもどる道の途中を折れたまではよかった。しかしそのあとがさっぱりわからない。持っている地図では大雑把すぎて、出てくる村がほとんど載ってないのだ。しかたがないので、歩いている人に道を聞く。でも英語もドイツ語も通じない。

地図を指しながら、ホラソビチェ、ホラソビチェと言うだけしか手がない。

でも、それでも意思は通じるもので、みんな一生懸命教えてくれようとする。

そんな甲斐あって、どうにか4回くらい方向転換して、たどりつくことができた。

本当にちっこい村だ。広場のまわりにぐるっとおうち。それがすべてである。今まで見てきた町並みを村版にしたという感じ。全部で30戸もないのではないだろうか。しかしなんともいえない牧歌的な雰囲気である。

広場のはずれに、役場?らしき建物があって、そこのインフォメーションがあった。係りのおばさんは流暢な英語でいろいろ教えてくれた。

じっくりと建物を見て回る。1個に5分かかっても2時間もかからない。1件1件がきれいにペイントされている。

天気が曇りで、肌寒かったので、広場は閑散としていたが、夏にオープンカフェでも出たならば(出るのか?!)、長居してしまいそうなかわいい村だった。

1時間くらい滞在して、プラハへ向かった。

このままプラハへもどると、2時くらいには着いてしまいそう。というわけで、寄り道。

道沿いにあるのは、かのカーシュタイン城。ちょっと寄り道と思ったら、かなり山道を入ることになって、時間を食ってしまった。帰りに間に合うかなあ???

しかもお城はかなり高いところにあって、離れた駐車場に車をとめて徒歩で登るしかない。でも、ここまで来たのだから…とがんばって早足で登る。

登ってびっくり、めちゃくちゃ混んでいる。次のツアーはなんと50分後の2時20分。しかもツアーは50分かかるらしい。3時半にここを出られたとして、給油して、はたして4時(ぎりぎり4時半)までに空港にもどれるか?

考えに考えた挙句、結局、せっかくなので、見学することにした。ツアーまでぼ〜っと座って待つ(急いで登ってきたので疲れていた。)。

結論!この城は見る価値があった。今まで見てきた城は、バロック様式が多かったのだが、ここはもっと古く、我々の好きな中世の城なのだ。内装(特に壁画)もよくここまで残っているなあと感心することしきり。結局、今回の旅行のなかで一番よかったのだった。

見学が終わって、山から走るようにして下りる。あとは道路の標識を頼りに、一路プラハ。空港の手前で給油。空港のパーキングビルに車を止めて、レンタカーのカウンターへ。

さてさて、ここからが大変だった。

レンタル料金を聞くと、なんと1450DM。最初、自分の耳を疑った。670DM+〜30DM x 7日間、エアポートフィーを取られても、1000DMも行くはずがないと思っていたからだ。

明細を聞くと、フルインシュランスだからという。「借り出すときに確認した金額と違う」というと、「自分では処理できないので、月曜日に上司に聞く。」ときたもんだ。

しかたがないので、日本の連絡先と状況を紙に書いて、連絡をくれるように念をおして、その場は決済せずにおくことにした。

そのあと、飛行機のチェックインをすませ、ラウンジでまつ。最後の最後にレンタカーでもめるとは、まったくどうも後味が悪い。

この日はフランクフルトへもどって、宿泊。翌日もフランクフルトに滞在し、翌々日にLH便で帰国した。

 

後日談

レンタカーは帰国後、現地から連絡があったが、(身に覚えのない)ガラスの傷の修理代を払えだのなんだの、ますますわけのわからない方向に話がすすんで、結局自分ではどうにもならず、現在、日本A社のほうで調査していただいている。日本A社のかたも、チェコA社の出してきた明細がめちゃくちゃなものなので(明らかに予約した内容と違うし、税金、保険があと付け、エアポートフィーが取りすぎなどなど)、調べますと言って下さった。

今回の教訓は、借り出すときに計算機がダウンしているという言葉を信じて、料金の確認、保険代がどこまで含まれているかの確認などを、きちんとしなかったことと(一応口頭ではしたが…)、借り出すときに車の傷をちゃんとチェックしなかったこと。フロントガラスに傷があったと(うそか本当か)チェコA社は言っているが、7日間夫と二人でずっとフロントガラスを見ていたが、そのようなものには気が付かなかった。というわけで、向こうが高い料金を取るために、取って付けた理由だとしか思えない。

というわけで、最後で気分の悪い旅行でした。短絡的ですが、もう2度と、チェコには行きたくない。日本A社のかたの対応には本当に感謝していますが、A社利用も今後、考えようと思っています。

 

後後日談

上記内容を書いたら、「あまりにも短絡的では?」というご意見を数人の方からいただきました。実際、自分で読んでみても、ちょっと断定的すぎ?!という感じがするので、補足いたします。

チェコは観光自体はものすごくよかったです(本当!)。思っていたよりもずっと快適でしたし(道路や宿泊事情など)、しかもすべてが安かったです。治安もまったく問題なしでした。ですから、これから行こうと思っているかた、ぜひ行って下さい。本当にお勧めします。

ただ、世界遺産に関して、ちょっと???な部分がありました。チェコには10個の遺産がありますが、そのうち4つ(リトミシュル、クロムニェジ−シュ、テルチ、チェスキー・クルムロフ)は、ルネサンスもしくはバロックの町並み+お城というかなり画一化した内容です(リトミシュル、クロムニェジ−シュは城(+庭園)のみの指定ですが…)。もちろん、町並みもお城もまったく同じ!ということはありませんが、かなり近い時代分布のものです。

HP内、どこかにも書きましたが、世界遺産は万人が見て、万人がすごい!と思うものと、そうではないものがあると思います。でも、どの遺産もその国にとっては、歴史的になんらかの重要な意味があります。今回のチェコの旅行を通じて、このことを再認識しました。

私個人としては、なんでも見てやろうといつも思っているので、これらすべてを見て、それなりによかったと思っていますが、世界遺産に興味がなく、単に観光でチェコに行ったとしたら、あまりおもしろくなかったかなあというのが率直な感想です。

文化的(時代的)に幅がないというか、同じものばかり見せられているというか…というわけで、もし純粋に観光でチェコに行くのでしたら、プラハとチェスキー・クルムロフのみ、まず行くことをお勧めします。もし、もう少し時間があるならば、プラハからカーシュタイン城へ日帰りか、クトナー・ホラ日帰りでしょうか…

個人的にお勧めしたいのは、レドニツェ、ヴァルチツェなのですが、プラハからはかなり遠いことと、車がないと辛かなと思います。

 

レンタカー会社との問題は、他の国でも起こることなので、チェコだからと言っているわけでは決してありません。実際、イギリスでも似たようなことがありました(そのときは気が付かず、泣き寝入り。)。私個人の不注意さが原因の部分も多々あり、反省しきりです。

ただ、個人的な心情から、いやなことがあったので、当分、その国には行きたくないなあと思っているのは事実です。

さらに、私としては、今回の旅行で、チェコのかなりの部分を見ることが出来た(と自分では思っている)ので、当分、再訪することはないと思います。なにしろ他にもたくさん行きたいところがあるのです。

というわけで、ご意見をくださった皆様、少しはご理解いただけましたでしょうか?「決してチェコが悪かったと言っているわけではない」ということをわかっていただければ幸いです。

 

後後後日談
レンタカーの件は、日本A社の方も調べてくださったのですが、結局チェコ現地が「窓に傷があった!」と言い張るので、こればかりは確認の方法もなく、日本A社のほうでもなにもできないとの回答でした。というわけで、今回は(も?)現地からの明細通りに支払うことになってしまいました。我々の借りた車は今ごろ、我々のかけた(ことになっている)保険で、故障個所などをすべて直してもらって、ぴかぴかになっているのだろうなあ…とちょっと癪な気分ですが…(なにしろ借りたときは、かなりあちこちに傷もあったし、エンジンの調子もよくなかった。ひょっとしたら、ぼろい車の修理代を保険でカバーするために、我々のような「カモ」を待っていたんではないだろうか?!とさえ、今となれば思っています。)

結局、今回の身に覚えのないと思われる金額は2万円弱で、高い勉強料となりましたが、保険の仕組みなど学ぶことができたので、これで終わりということにしようと思います。次回からは、借りるとき、返すときの確認を忘れないようにしようと心に誓っています!今度は負けないぞ!