ウルネスの木造教会

ノルウェーのフィヨルド地方には、ヴァイキング時代から用いられてきた独特の建築方法によって造られた木造の教会が残っている。この教会はスターヴキルヒェと呼ばれ、垂直に立てられた柱が特徴である。

ここ、ウルネスの教会はスターヴキルヒェの典型的なもので、現存する中で一番古く、12世紀前半に建築されたといわれている。

有名なソグネフィヨルドの奥の奥に、まるで隠されたかのように存在する教会は、あまりにも小さく、ひっそりとしていた。

真夏の観光客でにぎわうフィヨルドの町、フラムから、船とバス、そして徒歩、そしてまた船を乗り継いで、やっとたどり着いた教会。北欧の世界遺産の中で一番行くのが大変だったが、それだけの価値があった。

フィヨルドのなかにひっそりとたたずむ木造教会。なんて平和なんだろうと涙が出そうになった。あまりにも美しく、圧倒的な迫力をもつフィヨルドの景色の中に、不思議と同化していた。自然のすばらしさに対抗せず、溶け込むかのように素朴な教会は本当に感動もの。

こんな美しい風景がこの世のあっていいものか?

一瞬、そんな気持ちになった。

行き方:オスロから列車でフラムへ(乗り換え必要)。フラムから船でソグンダルへ。ソグンダルからバスでソルボルンへ。このバスは村の中まで行かないものもあるので、入り口で降りて、徒歩で村まで下る(3Km)。村から対岸までフェリー。フェリー乗り場から山道を登って1.5Km。疲れた…ソグンダルに宿を取り、日帰りで行くことは可能。

 

 

ウルネスヘの船が出る村、ソルボルン。

ウルネスの教会

 

 

ウルネス様式と呼ばれる模様。そのラインはあくまでも優雅。