突然でごめん!スペイン、パラドールと世界遺産の旅!

 

準備やらなにやら…

なにしろ忙しくて、春先から夏前まで、旅行の計画どころではなかった。一応、パリまでの航空券は昨年中に予約、購入がすんでいたので、行き先ヨーロッパまでは確定だったのだけれど…

というわけで、ドイツかベルギーならば何の手配もなく行けるし、夏はビールでしょ?!という安易な考えのまま、すでに7月も後半…

や〜っと少し暇になって、旅程なんぞを考えはじめたら、ベルギーの世界遺産、何時の間にやら随分増えていた。しかも、一度行ったことのある街の行ってない建築物だのなんだのばっかりが指定されて、ブールジュだのゲントだの、もう2度と来ることはないだろうなあ(つまりのこと、あまりおもしろい街ではなかった?!(笑))と思っていた町に再び行かなくてはならない様子…新し物好き、同じところ2回いや!(原則)の私としてはかなり不満!

ドイツは個人的な理由もあって、2年半後、今やっていることに区切りがついたら、お礼参り(爆)に行こうということになったし…

というわけで、他にどっかないの?!行くところ!??

普通のおうちなら、先に行き先ありきで、話が始まるに違いない。しかし我が家、ここ何年か、海外発券を利用しているせいもあって、夏はヨーロッパ、冬はオーストラリア!は航空券を買う時点ですでにデフォルト的に決まっている。

う〜ん…結局いろいろ考えて、思いついたのはスペイン!だった。

スペインには17年前、結婚2年目の夏に一度行ったことがある。あのころは西ベルリンに住んでいて、ベルリン、シェーネフェルド空港からハンガリーのブダペスト経由でマドリッドまでハンガリー国営航空マレフで飛んだ。往復3万円くらいだっただろうか…

このころの旅行を含めたいろんなことを、記憶がなくなってしまわないうちにちゃんとまとめておかなくては…と思いつつ10年以上がすぎてしまったなあ…

ともかく…

まさかパリからスペインまで歩いていくわけにはいかないから、航空券の手配をする(笑)。経験上、ヨーロッパ内の航空券は思ったよりも高いし、条件も厳しい。結局、今回も安易に、JALのマイルを使って、AFの欧州内アワードをいただくことにする。

思ったよりもすんなりと予約が取れて、ひとまずスペイン行きは決まった。

17年前は、マドリッドに到着したら、ホテルも移動も現地で…という全くのバックパッカー旅行だった。

まあねえ…今回もそういう旅行でもいいんだけど…17年というのは長い?!

人は賢くなったのか?!それとも単に不精&軟弱になったのか?!まあ、多少の懐の余裕ができたことは確かかも?!

ということで、ホテルも全部日本から予約することにした(笑)。

というか、この17年間に何が変わったか?!と聞かれたら、やはりインターネットを中心とする通信技術の発達が一番だろう。

我が家のような末端社会にもかなり大きな影響があった。17年前の旅行手配は航空券にしろホテルにしろ、旅行会社経由というのが当たり前だった。しかも電話or窓口対応で…

それが今や、自宅からパソコン経由で世界中、どこでもホテルだろうが、航空券だろうが、はたまた小さな博物館の入場券でさえ、自分で手配ができてしまうのだ。これを革命と呼ばずしてなんと呼ぼう?!

前回のスペイン旅行は、マドリッド、バルセロナ、セビリア、グラナダ、ついでにリスボンというかなりメジャーな街ばかりを回る旅行だった。今回はスペインでもマイナーな町に行くことにした。

ご存知だろうか?スペインは世界中で一番世界遺産が多い国なのだ。フランスより少し大きな国土の中に、なんと37個の世界遺産がある。

今回はいわゆる銀の道(ポルトガルとの国境に近いメリダから北上し、サラマンカまで銀を運んだという道)に沿って、世界遺産4個を訪問してみようと思う。訪問する町は具体的に、メリダ、グアダルーペ、カセレス、アヴィラである。

時間的な余裕があれば、マドリッドからアンカラ・デ・エレナス、エル・エスコリアル、銀の道の終着点サラマンカにも行ってみたかったが(どれも世界遺産なので…)、まあ10日の旅程では4個がいいところ。慌てる旅行は我が家の性に合わない。

というわけで、決まった旅程は以下の通り。

  • 第1日 成田−パリ パリ泊
  • 第2日 パリ−マドリッド マドリッド泊
  • 第3日 マドリッドーメリダ メリダ泊
  • 第4日 メリダ−グアダルーペ グアダルーペ泊
  • 第5日 グアダルーペ−カセレス カセレス泊
  • 第6日 カセレス−アヴィラ アヴィラ泊
  • 第7日 アヴィラーマドリッド−パリ パリ泊
  • 第8日 パリ滞在 パリ泊
  • 第9日 パリ−(機中泊)
  • 第10日 成田着

移動はマドリッド−メリダはバスで行くことにして、メリダでレンタカーを借りて、マドリッドの空港で返すことにした。なにしろグアダルーペが田舎なので、バスが便利とは思えなかったのだ。最後のアヴィラからマドリッドの空港までがすんなり行けるかどうか?!不安ではあるが、どうにかなるでしょ。

宿泊は、スペインならパラドールでしょ?!という安易な考えのもと、スペインパラドール直営サイトからオンラインで予約をした。スペインのホームページ?!ちゃんと働くんか?!という心配もあったが、すんなりと予約完了。ただ、予約から3日後くらいには、クレジットカードに請求が回っていて、あまりの速さにびっくりしたが…キャンセルのときの払い戻しはどうなるんだろう?!(笑)

ちなみに、日本国内にパラドールの代理店なるものがあるが、ここのレートはやっぱり割高。言葉の問題がないならば、直営ホームページでの予約がいいと思う。部屋のタイプもかなり細かく選べるし…

マドリッドの宿は安全第1で考える。我が家が約18年間旅行生活をしてきて、今までに一度だけ盗難というものに会いそうになったことがある。それが17年前のマドリッドでのことだった。まあ、そのときも結局なにも取られずに終わったのだけれど…

あちこちサイトをうろついていると、マドリッドにパークハイアットがあることに気づく。しかも場所がコロン広場のそば(実際はそれほど近くなかったが…)。空港からのバスがコロン広場に着くから、ちょうどいいじゃん!ということで、安いレートの検索をしてみた。

hyatt.comは思ったよりも高く、結局、国内のホテルクーポン会社が一番安かった。しかも朝食つき。時差があるうちは、朝ご飯をしっかり食べたくなるからちょうどいい。

今ごろ取れるかな?と思いつつ、予約リクエストを送ってみると、これまたすんなり取れる。夏のスペイン、人気がないのか?!

パリはいつもの宿。これもネットで予約。結局、PCの前から一歩も動かず、旅行の手配が完了する。しかも、半日かからなかった。

技術進歩は怖い…

 

今回の見所は世界遺産のページに書くことにして…

旅行記としてはパラドールの紹介でお茶を濁すことにしよう…(爆) 手抜きでごめんなさい!!やっぱ、いろいろ忙しいもんで…

 

 

パラドール・デ・メリダ

かつてのローマ寺院跡に18世紀に建造された修道院がパラドールとして利用されている。建物内には、ローマ時代の建築物の面影やムデハル様式の影響が見られる。庭園とパティオもとても美しい。

鉄道駅からは近いけれど、街中の道が狭くこみいっている。バスターミナルは川を隔てていて、パラドールまでは距離があるので、タクシー利用が便利。ただバスターミナルにいつもタクシーがいるとは限らないので注意が必要かも。

我々はマドリッドからAuto-resのバスでメリダ入りしたが、この季節に珍しくメリダは雨だった。バスターミナルの外でどうにかタクシーを捕まえて、パラドールまで行った(メーターを使わずに6ユーロと言われた。安いのか?!ぼったくられたのか?!は不明(笑)。)。

パラドールのレストランで夕飯を食べた。ワインはテンプラニーニョ100%のこの地方のものを選んだがかなりおいしかった。ただ料理はいまひとつ。パラドール初日としては、不満が残る内容だった。

 

正面玄関。

 

パティオ。天気がよければ、午後のお茶などいかが?という感じ。

 

サロン。あまりにもはまりすぎていて、だれも実際には利用していなかったが…(笑)

 

部屋。調度は田舎風にまとめられていて、落ちつける。

 

ベッド。このベッドカバーはパラドール共通なのか、グアダルーペ、カセレスでも同じだった。

 

バスルーム。部屋は田舎風にまとまっているけど、バスルームは機能重視の現代風。

 

 

パラドール・デ・グアダルーペ

世界遺産に指定されたサンタ・マリア修道院の付属病院として建築された15世紀の建物をパラドールにしている。

いろんなカテゴリーの部屋があるが、我々が泊まったのは、元病室なのでは?!と思わせる部屋だった。

外見からは想像がつかないほど内部は広くて、とても美しい庭があった。奥にプールもあり、長期滞在者も多いようだった。

レストランは昨日のメリダとは違って、メニューにも繊細な記載がされていて、好感がもてた。時間が早かったので、庭に面したテラスの席を確保できたが、我々が食べ終わるころは、テラス席を待っているお客さんもいた。

食事は味もよく、盛り付けも美しくて、とても満足できるないようだった。前日に行き続き地元のワインを頼んだが、これまたおいしかった。

グアダルーペは本当に小さな山の中の町で、結局メリダからレンタカーを利用して行った。

 

正面玄関。割と地味?!

中庭。オレンジやレモンの木が植わっていて、真中の泉のような噴水が涼しさを誘う。

 

レストランを外から。回廊のテラス席はとても気持ちよかった。

 

部屋前の廊下。内側の窓枠が美しい。

天井がめちゃくちゃ高い部屋だった。窓がかなり高いところにあって、ちょっと牢獄(笑)のような感じ。

 

なぜか中二階があった。写経でもするか?!という感じの机(窓の外には修道院が見えるし…)。

 

バスルームは近代的で快適そのもの。

 

パラドール・デ・カセレス

カセレスの町は小山の上にあって、中世の町らしく道が狭い&入り組んでいる&一方通行山盛り!で、レンタカーでパラドールまで行きつくのに、ほんとうに苦労した。

パラドールは14世紀の宮殿、旧トレオルガス邸を利用している。これまた入り組んだ建物で、パティオが2〜3個あるし、こっちに行くにはこの階段、あっちに行くにはあの階段という感じだったが、庭は広くて感じが良かった。

ここのレストランはお勧め。味も良かったが、広い庭をのぞむテラスで風が心地良く、ワインもすすんだ。

 

パラドール正面玄関。あまりにも周りの建物とマッチしていて、一見役所っぽい。

 

レストランの入り口。かなり高そうな見た目(実際も街中のレストランよりは高いけど…)。

 

レセプション奥のパティオ。内部は全部、壁が赤に塗られている。

 

2階からパティオを臨む。

パティオとパティオをつなぐ小回廊。小さな噴水がいい感じ。

 

部屋。建物のせいか、窓が内廊下に面した側にしかなかったので、ちょっと暗い。

 

洗面所とトイレ。パラドールはどこも同じアメニティーだった。

 

 

パラドール・デ・アヴィラ

アヴィラは立派な城壁に囲まれているが、城壁内、カルメン門近くにある旧ピエドラス・アルバス邸がパラドールに利用されている。

アヴィラはマドリッドから車で1時間半くらいなので、週末、このパラドールはかなり混雑するらしい。我々が宿泊したのは木曜日だったが、予約時点ですでにスタンダードルームは満室で、リビングルーム付きの部屋しか残っていなかった。

実際に部屋を見て、このリビングだけで、60ユーロもたかくなるのは納得が行かない!でも確かにこんかい利用した4件のパラドール中一番、部屋は広かったし、明るい感じがした。

レストランはテラスがない。アヴィラは割と涼しい土地らしく、朝夕は確かに薄ら寒い感じだった。

自慢のアヴィラ牛を食べたが、なにしろでかかった。こんなに食えるか!でも味は最高!今までこんなうまい牛肉を食ったことがない!

夫が頼んだ生後21日の豚の焼いたヤツ(皮付き)もおいしかったが、少々塩味濃過ぎ。

ワインは最後の夜ということで、カスティーリァ・イガイ89グラン・リゼルバ。当然ながらうまい!これがレストランでも5000円くらいで飲めるなんて!スペインに住もう!(笑)

 

パラドール正面玄関。

 

出られないけど、小さなパティオがある。

 

その代わり、庭はでかい。公園のよう…

 

部屋。ここのベッドカバーは他とは違う。

 

リビング。変な三角形の部屋だった。

 

高めの部屋?!ってことで、バスローブがあった。

 

 

おまけ

ホテル・ヴィラ・マグナ:パーク・ハイアット・マドリッド

コロン広場に近いから…という理由で決めたのにもかかわらず、歩いていくと割と距離があった。

しかも…予想はできたことなのだけれど、かなり高級なホテルのようで、徒歩、しかも毎度の汚い格好の我々は、まわりから思い切り浮いていた(笑)。

翌日のメリダ行きのバスの予約について、コンシェルジュに聞いたら、バス?!という感じの怪訝な顔をされた。しかし高級ホテルのコンシェルジュ、そんなことで動揺していては勤まらない。すぐに的確な助言をしてくれた(笑)。

でもバスの予約にタクシーで行くっちゅうのは、我が家にはありえん!というわけで、コンシェルジュはタクシーで行けと言ったが、我々は地下鉄で行ったさ…翌日も荷物をごろごろ引いて、地下鉄でバスターミナルまで行ったし。背中にベルボーイの視線を感じながら…(爆)

というわけで…ちょっと我々には高級感ありすぎのホテルでございました。

でも安かったんだよね。思ったよりも…ただ、これにはちゃんと理由があって、夏の間、レストランが改装中ってことで、やってない&朝食をサロンで取らなくてはならないからだったみたい。毎年のことらしいので、もし夏にここに泊まる方はお気をつけあそばせ!

 

 

めちゃくちゃ気持ちよかったお布団!さいこ〜です!

 

アメニティーも高級感いっぱい。体を洗うための「へちま」まであった。
風呂は大理石でございます!