ハワイ島旅行記
準備編
「ハワイなんてさぁ〜!」正直言って、そう思っていた。あらゆる人がハワイ!ハワイ!ハワイ!って言うんだもん…でも、私と同じように考えていたにもかかわらず、行ってみたら思ったよりもずっとよかった!という声もあった。

う〜ん、やっぱり一度、行ってみたほうがいいのかもしれない?!(こんなにあちこち行ってるのに、いまさらハワイっていうのも、実はなんだか照れ臭いのだ…)

というわけだか、どういうわけだか、ハワイ行きが決まった。でもやっぱり、日本人てんこ盛りのワイキキなんてやだ!じゃあどこ?う〜ん、そうだ、火山があるじゃない。あれって何島だっけ?ふ〜ん、ハワイ島なんだ。それって一番はじの島?

うんたら、うんたら…

という具合に、ハワイ島旅行計画が始まった。いつ行くの?やっぱ夏?う〜ん、12月って、さすがに寒いって、だれか言ってたよ。じゃあ、夏休みかな?うん、もう有給ないから(5月ですでにない?!)、夏休みとれる7月がいいかなあ。やっぱ、UAのただ券使うよね。そっか、ホノルルからハワイ島まで、アロハ航空のただ券も要求すればいいんじゃん。電話してみよう。    

はあ?7月中、もうどこも空きがない?6月末?そっかあ、でも仕方ないかなあ。じゃあ、6月〇日成田発、帰りは6月〇日現地発で予約おねがいしますぅ。それとホノルルからハワイ島の、コナでしたっけ?アロハ航空の分もアワード要求したいんですけどぉ。同日乗り継ぎって、行きも帰りも可能ですか?へっ?ちょうどいい便のエコノミーがもういっぱい?!う〜ん、じゃあ、ファーストクラスってマイルいくら必要でしたっけ?あっ、1万でいいんだ。じゃあ、ファーストクラスにしてください。帰り、朝、コナ出たいんですけど、可能ですか?えっ、6時半の便?5時45分までに空港?………まあ、しかたないですよね。それでいいです。予約してください。

うんたら、うんたら…

以上のような調子で、どうにかフライトをおさえたのだった。最後の日の朝が早くて、少々不安だが、まあホノルルで一泊するよりは、そのほうがいいだろう。

ホテルは、UAのホテル半額券を3枚利用して、コハラ・コーストにあるシェラトン系のジ・オーキッド・マウナ・ラニを予約センターで手配した。

さらに、ハワイならやっぱレンタカーでしょ!ということで、以前にどっかで拾ったチラシを参考に、H社に電話したら、1週間まで$172というのがあった。

5月に入って、UAから電話で、827便の時刻変更が知らされた。なんと!約1時間も現地発が遅くなるとのこと。これ幸いとUAに再度電話して、コナ発のアロハ航空便も遅い便に変更してもらう。ちょうどいい便に空きがあって、帰りの日程はめでたく変更ができた。

 

出発の日
出発の日は都内で仕事があったので、夫と池袋で待ち合わせ。夫が私の分の鞄ももって来てくれた。感謝!

成田には予定通りについて、UAのカウンターでチェックイン。今日のホノルル便はめずらしく空いている(?!)らしい(実は大嘘)。水を買って、ゲートで待った。席は10のAとBで、ずいぶん前の方、と思ったら、2階の一番後ろだった。なんかずいぶんぼろい機体。747−100かしらん?まだ飛んでるんだ。シートも古いタイプで、かなりあちこち傷んでいた。ずいぶんホノルル線は冷遇されているようだ。2階は満員状態。一番前の日本人のおっさん連れが、でかい声でずっと話をしていて、うっさかった。

このフライトもNRT-SYD同様、寝られんフライトだった。フライト時間が約7時間なのに、離陸後、約2時間でミールサービス、その後映画があって、到着1時間前にまたミールで、結局ほとんど寝る時間がない。まったく疲れるフライトだ。

機内食は、ハワイ島のコナに店を持つサム・チョイさんのレシピのハワイ料理だった。前菜が海老で、めちゃめちゃおいしかった。メインはちょっとトロピカルすぎた感じがしたけど…やっぱビジネスはいい。でもワインのサービスが1回しかなくて、ちょっとサービス悪いぞ!やっぱりUAはシンガポール・ベースのクルーが一番いい。

やっと眠くなってきたと思ったらホノルル到着。この空港がまたよくわからん造りで、到着ゲートから入国審査のあるメインの建物までバスで移動。このバスがなんかなかなか来ないし、いっぱいになるまで、出発しないし、まあ、こののんびりしたところがハワイなのかなあ?!

飛行機の中はいつも通り涼しかったけど、外はやっぱり南国でした。日差しも強いぞ!天気もこのぶんなら大丈夫そうかな?!

入国審査は、なかなかのんびりしていたけど、やはりアメリカ。きちんと聞くことは聞くから、時間がかかる。でも、たいていが観光客だから、ほとんど形式化しているんだけど…

入国後、乗り継ぎのためにアロハ航空のターミナルへ移動。チェックインをファーストのカウンターでした。すると、予約したフライトよりも早い便に変えてくれるというので、喜んでかえてもらった。しかもダイレクトフライトで、ラッキー!(予約した便はマウイで乗り継ぎだった。)

実は気がつかなかったのだけれど、かえてもらったフライトまでは時間がほとんどなく、すぐにゲートに直行しなければならなかったのだ。なのに私、寝ぼけ眼でのんびりとトイレにいって、なんで夫がこんなに急いでいるんだろう?と思ったりして…夫に言われて気がついて、あわててゲートに行ったら、よかった!搭乗が始まったところだった。

ファーストクラスの客は我々ふたりのみ!でも、ファーストとエコノミーの違いはシートが広い、飲み物が選べる、クッキーが付いている(かなりおいしい)、ということだけだった。フライトは約40分で、オアフ島から、モロカイ島、マウイ島を飛び超えて、ハワイ島に着いた。

ハワイ島のコナ空港は日本で言うなら、松山空港(失礼!)みたいなもので、いくら成田やアメリカ本土から747が飛ぶようになったといっても、小さな空港だった。建物は南国ムード満点の茅葺きで、当然、全部平屋。乗り継ぎ時間が短かったので、荷物がちゃんと乗ったか心配だったけど、どうにか出てきた(すげえ時間かかったけど)。

さてさて次ぎはレンタカー。日本からH社を予約してあったので、H社のカウンターを探す。ターミナルの道向かいに、これも茅葺きの長屋みたいのがあって、そこにいろんなレンタカー会社がならんでいた。

頼んであったのは一番小さいエコノミーの2ドア、一週間まで$172というものだったけど、2ドアがなくて、4ドアになった(値段は同じ)。安心のために保険をちゃんとかける。一日約$20余分にかかるが、もしという時のためにかけておく。またH社のガソリンプランとかいうのを選んだので、帰りにガソリンを満タンにする必要がないけど、その変わり最初に入っているガソリンは残っても、払い戻してくれない。

久々の左ハンドル。まず、いろんなレバーがどこに付いているかをチェックする。オートマなので、Dと丸Dの違いのチェックなどいろいろ確認しなくてはならない。でも最終的には、まあどうにかなるでしょ!でスタート。

レンタカー屋のおばちゃんがホテルまでの道を教えてくれたので、その通りに走った。車はなかなか快調。空港を出て、ハイウェイに突き当たったら、左。そのままひたすらまっすぐ。ワイコロアの次ぎの交差点をまた左折。

ハイウェイ沿いはほとんどなにもない。溶岩流のうえに、まだ草さえも生えていない。黒い溶岩の上に白い石を並べて、自分の名前を書くのがはやりらしい。あちこちで見かけた。

近いように思っていたが、空港からホテルまではわりと距離があった。

今回の宿はジ・オーキッド・アット・マウナラニで、シェラトンのラグジャリー・コレクションなんだそうだ。UAのホテル半額券を3枚使って6泊する。しかし半額になったといっても、一番安いカテゴリーの部屋(パ−シャル・オ−シャン・ビュ−)でさえ、一泊$197.5、しかも税サ、朝食別なのだ。本当、高いうえに、円安の風が身にしみる。

車を玄関前につけると、ベル・キャプテンが「セルフ・パ−キングか、ヴァレット・パ−キングか?」と聞いてきた。なんのこっちゃ?と思って、「違いはなんぞ?」と問うたら、「ヴァレット・パ−キングは$5かかる!」だそうだ。というわけで、夫と荷物を降ろして、自分で駐車場に止めにいった。

入り口までもどると、夫が首にレイをかけて、にこにこしながら待っていた。私の分もかわりに受け取っておいてくれたそうだ…

チェックインはきわめてスムーズ。UAのホテル半額券の処理も手慣れた様子で(コタキナバルのシャングリラでは大変だった)、こうでなくっちゃ。

部屋は4階で、中庭を見下ろせる、なかなかいい感じの場所で、ベランダから身を乗り出して、横を向くと、海が見える(だからパーシャル・オーシャン・ビューなんですね!)。

お腹がすいていたので、ホテル内の偵察がてら、レストランに食事に出かけた。プールのそばにあるカジュアルなレストランで、お昼を食べた。夫はサンドイッチで、私は今日のスペシャル、シイラのクリームソース。これがめっちゃうまかった。

なにしろ機内で寝てなくて疲れていたため、この日は午後プールサイドでごろった。でもあいにく曇っていて風が強く、バスタオルをかけていないと寒いくらいだった。水温も低く、ちょっと泳げない。まあ、車もあることだし、泳げないならば出かけよう!と気を取り直す。

この日はこの後、部屋でごろごろして、結局、時差のせいか寝てしまった。起きると夜の8時ごろだったが、食欲もない。夕飯は抜きで、バーで一杯やって寝ることにした。プールの横のパーで、夫はビール、私はカクテルを頼んで、マカダミアナッツをサカナに飲んだ。

夜になると晴れていて、星がたくさん出ていた。ハワイ島は、でっかい天文台があるくらいだから、きっと星がきれいなんだろうと思っていたけど、たしかに東京で見るのとは違って、かなり小さい星まで見える。しかも北半球なので、見慣れた星座の配置だ。星を見ながら少し散歩して、部屋に帰って寝た。

 

第2日
時差で明け方、目が覚めたけど、がんばって(?)もう一回寝て、結局7時くらいに起きた(というより、いつものごとく、夫に起こされた)。

朝ご飯を食べに、中央の建物のレストラン、オーキッド・コートにいった。昼を食べないかもしれないので、ビュッフェの朝ご飯にした。テラスで食べていると、いろんな小鳥がやってきて、落としたパンくずを拾っている。夫がデニッシュを手に持って食べていたのだけれど、なんと!持ったままでいたら、鳥に盗まれてしまった(次ぎの朝も味をしめたのか、夫のデニッシュをねらっていた)。

「そうです!私がデニッシュを盗りました!」

この日は、カイアルコナを超えて、サウス・コナに出かけた。空港から来るときに使ったハイウェイはカイアルコナを超えたあたりで、一車線になって、しかもくねくねの山道になる。なかなか慣れなくて苦労してしまった。

最初にプウホヌア・オ・ホナウナウに行った。ここは避難所(City of Refuge、つまり罪人なんかのかけこみ寺みたいなもの)だったところで、寺院(?)の跡や結界の跡が残っている。海岸にあって、今でもハワイの原住民の人々には重要な場所らしく、すごくきれいな砂浜だったが、遊泳禁止になっていた。

プウホヌア・オ・ホナウナウの寺院の装飾。木彫りがすばらしい。

地元のおばさんたちがフラの練習をしていた。フラは言葉の代わりの伝達方法としての役割があるそうで、アドリブでどんどん新しい踊りの型ができていくようだった。

フラの練習

カイアルコナの方に戻りながら、ロイアル・コナ・コーヒー工場&博物館に寄った。コーヒー豆を収穫してから、どうやって飲むコーヒーにしあげていくかを説明した板が園内に立っていて、行った日は実演はなかったが、おおむね理解できた。

土産物屋の横で、試飲をさせてくれるコーナーがあって、なんとマカダミア・ナッツ・フレーバーやヘーゼル・ナッツ・フレーバーのコーヒーを飲んだ。これが驚きのうまさで、でっかい袋を買って帰ることにした。

帰りに日系三世のおばさんがやっているというキムラ・ラウハラ・ショップに寄ろうと、ハイウェイから曲がったら、道を間違えた上に、通り超して、なんども行ったり来たりしてしまった。結局、最初にハイウェイから登って来た道が国道(R180)にぶつかった角にあったのを、見落としていただけだった。

せっかくこんなに迷ってまできたのだから、なんか買おうと、手編みのラウハラを買った。なんと$80もしたが…おばあさんは、三世とは思えない日本語で、いろいろ説明してくれたし、近所の観光案内もしてくれた。

このあとコナの町に車を止めて、ちょっと買い物をした。コナの町は本当に小さな町で、端から端まで歩いても、とてもアメリカとは思えない距離感だ。ABCストアで水とビールと日焼け止めを買った。町自体は、そぞろ歩くにはいいかもしれんが、あまり見るものはなかった。

この後、ホテルに帰って、プールでごろった。天気も少し良くなってきて、よかったよかった。

夕飯は、朝ご飯を食べたオーキッド・コートに行った。昨日の夜は食べなかったので、これが今回の旅行ではじめての真っ当な夜飯だ。ちょっと風があったけど、テラスで食べることにした。

前菜はモッツェレラチーズのサラダとオニオンスープ、主菜がオパカパカ(ひめじ)とオノ(いなだかな?)だった。サラダはバルサミコのソースがちょっと甘めだけどなかなかうまかった。オニオンはマウイ産と書いてあったが、ハワイ諸島でたまねぎといえば、マウイ産があたりまえのようだった。オパカパカは醤油で味付けされていて、すごく日本人好みな料理だった(しかも白米付き)。

ハワイの料理はパシフィックリム料理(?!)というやつで、魚をたくさん使ってあるので、日本人の口にあう。ワインは当然!カリフォルニアで、この日はラザフォードヒルのカベルネ・ソーヴィニヨンを飲んだ。組み合わせはともかく、オーストラリアワインに比べると、ちょっとコストコンシャスが良くない。

食後の散歩をして、満足のうちにお寝むとなった。

 

第3日
次ぎの日は一日ビーチでごろごろ。天気もgoodで、夫はシュノーケルセットを借りて(2時間まで無料だそうだ。)、もぐりにいった。私はビーチにある屋根付きの寝椅子でごろっていた。すると夫が急に帰ってきて、「亀がいる!」というので、私もシュノーケルセット(+ライフ・ジャケット。そうで〜す。かなづちで〜す!)を借りて、もぐり(?)に行った。

たしかに、かなりでっかい海亀が3匹、わりと岸に近いところで、海底の岩についた藻をつついたりして、ごそごそしていた。湾の外まで出ると、大きな魚がたくさんいる。前半分が赤、後ろ半分が白!なんていう変な魚もいた。堤灯ふぐが、へれへれっと寄って来て、刺されないかと不安になってしまったが、なかなかたのしいシュノーケリングだった。

昼はビーチでピタパンのサンドイッチを食べた。一日中天気も良く、時々水に入ったり、日に焼いたりして、夕方までごろごろした。

夕飯はプールのそばのブラウンズ・ビーチハウスで食べた。最初7時くらいに行ったら、いっぱいで、しかも8時過ぎじゃないと席が開かないと言われて、しかたないので部屋で待って、8時過ぎに食べに行った。この日はすごく風が強くて、まるで台風のなかでの食事のようだった。なのにテラス席で、とてもゆっくり食事を楽しむというかんじではなかった。ビールと一品だけ頼んで、そそくさと終わりにした。

明日は今回の旅行のメイン・イベント!ハワイ火山国立公園である。かなりの距離を走ることになりそうで、ちょっと心配だけど、まあなるようになるでしょ。

 

第4日
朝、少し早めに起きて、朝ご飯を食べて出かけた。島を時計回りに走るのと反時計回りに走るのと、どっちがいいかな?と考えたが、時計回りでヒロ経由の方が少し距離が短かったので、時計回りに走ることにした。ハワイ島は平坦な島だと思っていたのは大間違いで、どこもかなりアップダウンがある。東海岸に出るまでに、すでに一個、小山を超えなくてはならないようだった。

オートマは乗りなれていないせいもあって、なかなか坂道での運転が大変だった。それでもどうにか予定通りに東海岸に出た。

ヒロの手前にとてもきれいな渓谷があった。島の東側は思ったよりもずっと緑が濃い。

ヒロを通り超して、いよいよ火山地域に入る。ひとまずボルケーノの町まで行って、そろそろガソリンを入れなくてはならない。地図に乗っているスタンドでガソリンを入れることにした。機械の使い方がわからず、店のお兄さんに聞いたら、親切に教えてくれた。クレジットカードで自動的に払えるけど、レシートさえ出てこない。ちょっと大きな町中(たとえばヒロとか)よりも、割高のようだった。

ボルケーノの町と言っても、2、3件の店やとレストランがあるっきりで、ガソリンスタンドはここが唯一のようだった。町を抜けると、すぐにハワイ火山国立公園のビジターセンターがあった。

ビジターセンターで資料をもらって、レンジャーのひとから概要と注意点を聞いた。こんな変な時期なのに、かなりたくさんの観光客がいて、夏休みなんかのオンシーズンにはどうなるんだろう?

ビジターセンターを出て、左回りにでっかいキラウエア・カルデラを廻ることにした。クレーター・リム・ロードがこのカルデラを一周している。ところどころに展望台があって、案内板が出ている。そのつど車を止めて、見学しながら走った。キラウエア・カルデラのなかにもう一個、ハレマウマウというカルデラがあって、そこに火の女神ペレが住んでいることになっている(?!)らしい。

クレーター・リム・ロードで3分の2周くらい行ったところから、チェイン・オブ・クレーター・ロードが枝分かれしている。この道は名前のとおり、道沿いに小さいものから大きなものまで、たっくさんの火口がつらなっていて、そこから新旧様々な溶岩流が流れ出た跡がある。海岸段丘で段々になっている地形上を、溶岩が滝のように流れ落ちた跡が、そこかしこに見える。タールをながしたように、岩肌のひかりがなまめかしい。

かつてこの道は、クレーター・リム・ロードから海岸まで下って、海岸沿いにパホアまで行けたのだが、89年の噴火で、ワハウラ・ビジター・センターが破壊されたときに、いっしょに溶岩の下敷きになって通行できなくなった。今は車で行けるところまで行って、そこから溶岩の上を歩けるようになっている。歩いて端まで行っても、溶岩流が海に沈みこむところを見ることはできないけれど(3マイルもあるそうで、しかも立ち入り禁止なんだと…)、黒く光る溶岩の上を歩くのはなかなかおもしろかった。

溶岩で途切れた道路。

溶岩はその古さにともなって、色が茶色っぽくなっていく。つまり新しいものほど真っ黒というわけ。だからこのへんの溶岩はまだ真っ黒で、太陽の光りによって、いろんな色に光る。

見えなくても、溶岩が沈みこんでいると思われる方向から、時々白煙の柱が上がる。きっと溶岩のかたまりでも海に落ちたんだろう

行きは下るにまかせて、一気に行き止まり地点までいったが、帰りはそのつど、見どころポイントで車を止めて、シーアーチなどを見学した。

その後、ふたたびクレーター・リム・ロードまでもどって、キラウエア・イキ火口と溶岩トンネルを見た。溶岩トンネルは名前の通り、流れ出た溶岩流が空洞のまま固まってトンネルを形成したもので、真っ暗な中を歩けるようになっている。

全部見終わって、一回ビジター・センターにもどった。センターの横に、ハワイ原住民のアート・センターがあって、いかん!と思いながら、また版画を2枚も買ってしまった。緑と青を基調にした、なかなか渋い感じの版画で、作者はヒロに住んでいるらしい。本当はアート・センターに飾ってあったものがほしかったのだが、大きい上に、額入で(この額がまたハワイの木で作ったというもので、すごく気に入ったのだけど…)めちゃ重いし、高価い。なにしろ円安の折り、あきらめざるをえなかった(今思えば、版画をもう1枚買えばよかった。この際2枚も3枚も同じだったのに…残念。)。

ハワイ火山国立公園をあとにして、帰りはコナ経由で帰ることにした(つまり今日はハワイ島一周することになった)。せっかくだから(と思ったのは私だけだったようだが、)サウス・ポイントまで足を延ばすことにした。サウス・ポイントはアメリカ合衆国の最南端になるそうだ(だからどうした?)。

ハイウェイ(?)から左折して、海に無かってまっすぐ降りていく道に入る。途中でこの道は一車線になり、ついには舗装もなくなり、対向のたびに路肩によけなくてはならなくなった。途中、発電用の風車が並んでいた。たしかにこれだけ風が強ければ、発電も可能だろう。ちなみに風車は三菱製だった。

いったいどのくらい走ればいいんだ?と不安になりかけたころ、やっと端らしきものが見えてきた。釣人と、驚いたことに観光客と思われる人々の車が5、6台止っていた。

車を止めて、さらに端と思われる方向に歩いていく。石を積み上げた神殿かなんかの跡がある。ここがどうやらサウス・ポイントらしい。

北海道の稚内の日本最北端の地に行ったときも、今回同様、なんとも言えない不安感を感じた。端というのはひとをどうも不安定にさせる。どこからともなく漂うさみしさ。南を見ても、なにも見えない。ただ太平洋の大海原がひろがっているだけ…

行きはあんなに遠く感じたのに、帰りは思いのほか早かった。周囲は放牧地になっていて、車の音にびっくりしたのか、おこじょが道路に飛び出してくる。田舎だねえ。おこじょなんてほんとうに久しぶりに見た

ハイウェイにもどって、森のきれいなマナカ州立公園を抜ければ、おととい来たサウスコナがもう少しだ。休まずに走って、コナの町を抜ける。時刻がもう5時をまわっていたので、ワイコロアのショッピングセンターに寄って、夕飯を食べることにした。

ほかの島に比べると、日本人観光客は少ないとはいえ、ヒルトン・ワイコロア・ビレッジのせいで、ワイコロアにはかなりたくさんの日本人がいた。フードコートのようなところで、テイクアウトのロコモコを食べた。ロコモコは地元のひとの軽食メニューで、ご飯のうえにハンバーグをのせて、目玉焼きをのせて、ソースがかかったもの。うまい!とガイドブックに書いてあったが、ここのは食うに耐えなかった。がっかり。

さすがに運転に疲れて、ホテルにもどって、シャワーして早々に寝た。

 

第5日
昨日の長旅にもかかわらず、今日はヒロに出かける。ホテルで朝ご飯を食べて、おもむろに、昨日行きに通った北廻りのコースででかけた。さすがに2回目の道は、運転もちょっとまし。昨日、きれいだなあと思ったけど、時間がなくて素通りした渓谷で車を止めた。

そこは橋の上で、下を流れる川のつくる渓谷がすごくきれいだった。まさに大好きな熱帯雨林。やしの木がたくさん植わっていて、なんか懐かしい感じがする(なんでじゃろ?)。

ところがぎっちょん、再度、出発しようと思ったら、なんとガソリン・メーターの警告ランプがついてる。なんで?さっきまで、まだ半分くらいガソリン入っていたのに?

やられたか?と思いつつ、しかたないので、だましだまし出発して、最初のガススタンドに入ろうと心に決めた。そこまでもってくれるといいんだけど…

ところがところが、これはメーターの誤動作だったらしい。さっき車を止めたとき、斜めになったところに止めたせいで、メーターが正確なガソリン量を読まなくなったせいらしい。すこし平坦なところを走っていると、だんだんと目盛が上がってきた。よかったあ。でも本当に青くなってしまいました。

ヒロの町に入って、適当なパーキングを見つけて、車を止めた。パーキング・メーターは付いているんだけど、まわりの車はだれも使っていない様子。でも正直もの(小心もの?)はちゃんと70ペンス入れて、2時間を確保。

ヒロの町はちょっとノスタルジック。でも見方によっては、すごくさびれている。メイン・ストリートとおぼしき通り(カメハメハ大通りというんだぞ!)も、半分くらいの店はおんぼろで、ほとんどお客も入っていない。

最初にアロハシャツを買いに、ジグ・セーンに行った。ガイドブックに書いてあるとおり、なかなかしぶい柄と色使いのアロハシャツがそろっていた。女性用のサマードレスは思っていたような柄がなく、結局、アロハシャツを2枚買った(しかもSサイズはあまり種類がなく、一枚はMサイズを買った)。

店のおねえちゃんにこのへんに本屋ない?と聞くと、この並びに2件あるよ。小さいけど。もし大きい方が良ければ、大学の向こうの大通り沿いにボルダーズっていうでっかい本屋がある。そこに行けばなんでもあるよ。と教えてくれたので、商店街沿いに歩いた。最初の本屋はあまりにも小さくて、話にならなかった。

さらにカメハメハ大通り沿いに歩くと、すぐにオールドタウンのはずれが見えてきた。今日が土曜日のせいか、それとも毎日やっているのか、マーケットが出ていた。なんでも売っている。野菜、花、魚、果物。特に魚は、うまそうな生の鮪がブロックで売られている。しかもかなり安い。

マーケットを通りすぎて、メイン・ストリートの裏に入ると、人影はほとんどない。店も開いているんだか?休みなんだか?つぶれちゃったのか?臨時休業なのか?という感じ。日系のひとが多いので、それらしい店もかなりある。日本語の看板がなぜか、ものさびしかった。

結局、町を一周して車に戻った。たぶん、まだシーズンオフなんだろう。きっと夏休みのころになれば、たくさん観光客が来て、町も活気が出るに違いない(そう思いたい)。

車で、アロハシャツ屋のおねえちゃんが言っていたでっかい本屋に行ってみることにした。その前にやっぱりちょっと不安なので、ガソリンを入れる。昨日のスタンドよりもかなり安い。どこも自動、セルフ・サービス、クレジットカード払いのようだ。

左手にSUISAN(かの水産という言葉から来ているらしい。)という名前の市場を遠目に見ながら、バイパスのような大通りを走った。昨日、ボルケーノにいくときにも通った道だ。右折して、新興のショッピングセンター街を走るとすぐに左側にボルダーズというでっかい文字が見えた

たしかにでかい本屋だった。夫は案の定、スタートレックの本。私は旅行の雑誌を物色した(夫は買いました。私は買いませんでした。)。

となりにある自然食料品の店で、ジュース、ビール、なかにご飯のサラダの入ったサンドイッチを買って、外のピクニック・ブースで食べた。夫はサンドイッチを不気味がっていたが、食ってみるとなかなかおつな味だった。

帰りは素直に来た道を帰る。でも途中、ちょっと寄り道して、アカカの滝を見た。ガイドブックにはあまり説明もでていなかったけど、熱帯雨林の中にでっかい滝が2個あって、とってもよかった。寄り道する価値あり!だった。

アカカの滝。水量が多かったので、なかなかの迫力。

開発や火山運動で、かなり消えてしまったという、ハワイ島の熱帯雨林。でも本当に、島の東側は緑が深くて、西側の火山不毛地帯とは対象的だった。熱帯雨林の中をちょっと歩いて、命の洗濯した気分。

このアカカの滝にいく途中に、なんか変な形の教会があるなあ、と思ったら、なんと仏教のお寺だった。たしかに日系人が多いから、あっても不思議じゃないけど。遠目には、お寺とはとても思えなかった。なんせ派手なんだな、これが…ピンクだもの。聞く話によると、日本からかなりたくさん、お坊さんが布教活動に来ているらしい。

この日はこれで終わりにして、ホテルにもどった。まだ3時くらいだったので、プールにいって、ごろごろして本を読んだ。傾きかけた太陽は、ちょっと落ち目のアイドルって感じで(なんのこっちゃ?)、最後の力を振り絞っているみたい。風があるので、ちょっと涼しいくらいだった。

この日の夜は、メインダイニングのザ・グリルを予約してあった。このレストラン、見るからに重厚な造りで、なんか偉そうである。ちょっとこましな格好をして出かけた。

我々よりも先に3組くらい客が入っていた。なにを食べよっかなあ〜?というわけで、前菜は夫が(なぜかまたまた)オニオンスープで、私がシーフードスパゲッティ(なんで?と言われても仕方ない。だって、となりの席のおばちゃんたちが食べてるのが、すっげえうまそうに見えたんだもん。)。メインはなんでしたっけ?なんか最近ほとんど、なにを食ったか忘れてしまう(まあその程度のインパクトしかなかったといえばそれまでですが…)。でも魚だった気がするなあ。あとデザートもなんか食ったぞ。夫がチョコレートっぽいの食ってたような気がする。ワインはカリフォルニアの赤だった。あ〜!だめだっ。思い出せない。うううううっ(頭かきむしり)。

 

第6日
さてさて、次ぎの日は、夫はビーチでゆっくり。私は?というと、へっへっへっへっ、行ってきましたヘリコプターツアー。なんと$295の大枚はたいて!最初はどうしようかなあと思っていたんだけど、部屋のテレビの情報チャンネルで、ハワイ島の見所をやっていて、それを見て、なんかおもしろそうだなあと思ったのだ。でもせっかく行くなら、全島巡りじゃないとねえ、でも高いよなあ…けど結局、申し込んでしまった。夫@高所恐怖症はやっぱ、高いところはだめでしょ?!てことで、あきらめ。

ツアー会社のおばさんが、朝のほうが風がなくていいわよ、と言ったので、9:00からのツアーにした。

朝、早めに起きて、朝ご飯をすませて、エントランスで待っていると、おばさんがミニバンで迎えに来た。車の中でちょっと話をすると、日本人にしては英語うまいわねえ、と言われて、う〜ん、素直に喜んでいいのやら、悪いのやら

あと何人か一緒に行く人がいるらしい。となりのマウナ・ラニ・ベイ・ホテルに迎えに寄ると、白人の家族3人が待っていた。

予定では、ワイコロアの町のヘリポートから飛ぶことになっていたんだけど、どうやらこの御近所のホテルの客ばかりらしく、いきなりマウナ・ラニ・ベイ・ホテルの近くから飛ぶことになった。ヘリの発着場に行くと、日本人のカップルが待っていた。結局、このフライトは6人、つまり満員らしい。

みんなそろったところで、救命胴衣の付け方などの注意を受けて、席のアサインが終わるころ、ちょうどヘリがやってきた。席は左右のバランスをとるために自分では選べない。事前に申告しておいた体重で、適当に決められてしまった。

前の日、夫に、さっさと乗っていい席を確保するんだよ!と言われて、よしっ、がんばるぞ!と思っていたけれど、ちょっと肩すかしだった。でもおかげで、後ろの列だけれど窓ぎわに座れた。隣は白人のおっちゃんで、ちょっと窮屈(ちなみに前列は白人のかあちゃんと息子、後列は日本人の女性、男性、白人のおとっつぁん、私の順番)。

言われた順番に乗り込んで、ヘッドセットを付ける。これは耳が痛くないためと、パイロットの説明を聞いたり、他の乗客の声も聞こえるようになったすぐれもの。

さて、いよいよ、テイクオフ。離陸はなんかもっと、ぐわあ〜って感じかと思っていたけど、なんか拍子抜け。ふわあ〜って感じで、知らない間に浮いていた。すーっと上昇して、この間、ほとんどゆれなかった。乗り物酔いするから、ちょっと不安だったけど、これならば大丈夫そう。

機体はまず、マウナケア山目指して飛んでいく。山頂に、かのマウナケア天文台がきれいに見えた。その後、進路を少し南にとって、米軍の基地の上を飛ぶ。すると右手に、マウナロア山が見える。滞在中、ほとんど毎日、頂上は雲がかかっていたけど、この日ははっきりと頂上まで見えた。マウナロア山の山腹を超えると、もう火山地帯だ。おととい見にいった、キラウエアの火口が見えてくる。車から見たときもそれなりに感動したけど、やっぱりヘリからだとちょっとスケールが違う。火口が完全に見渡せる。車の時は見えなかった、ちいさな火口もきれいに見えた。

ヘリコプターから見えた古い火口。

さてさて、現在の噴火口の上空を飛ぶ。パイロットのにいちゃんは左右、両側からよく見えるように、何回か上空で旋回してくれる(このときはさすがに、油断すると酔いそうになる。)。でも小さい!今は、あまり噴火が活発じゃないから、火口はほんの赤い豆粒くらいにしか見えない。流れ出た溶岩はまるで、伏水川のように、固まった溶岩の下を海へと流れていく。ところどころ、固まった溶岩のあいだから、流れる赤い溶岩流が見える。これはなかなかの見物だ。でも、ヘリのなかは窮屈で、写真をとるのも一苦労で、ちょっと残念。目カメラ、目カメラ。

ヘリはさらに飛んで、溶岩流が海に流れ込むポイントに行く。ここでも、見やすいように旋回する。赤い糸のような溶岩が海にたれている。まわりは水蒸気で、真っ白になっている。あっ、ハワイ島が大きくなってる?なあんちゃって!(でも、ほんとにこうやって大きくなってきたんだぞ。)

火山を見終わって、ヘリはマカダミアナッツの畑の上を飛んで、ヒロに向かう。ヒロで給油がてらちょっと休憩。ヒロのまわりは緑が多い。火山地帯はなんにもなかったのに…

着陸も離陸とほとんど変わらず、いつのまにか降りていた。上空は涼しかったけど、地上はやっぱり暑い。休憩所に入って、トイレにいった。

日本人の女の人はヘリに酔ったらしく、ちょっと辛そうだった。20分位の休憩ののち、再び離陸。今度は、北東側の海岸線を北に向かって飛んでいく。目指すはワイピオ渓谷。途中、昨日行ったアカカの滝も見えた。本当に森が深い。

さてさて、ワイピオ渓谷。感動した。本当にびっくりした。こんなところがハワイにあるんだ。まるで、テレビで見たギニア高地みたい。すごく切り立った渓谷の上から、いく筋もの滝が流れ落ちていく。どのくらいの高さがあるんだろう?緑の苔に蒸したような山肌がモヘアのセーターのようだ。年間を通じてかなりの降水量があるそうで、この日も山頂は霧に煙っていた。

ワイメア渓谷の入り口?!

この渓谷には陸路では入ることができない。たしかに、まわりをきりたった山にかこまれて、唯一の入り口は海岸からのようだった。細い渓谷を、ヘリはどんどん奥に入っていって、行き止まりでホバリングしながら、高度を上げていく。なんとこのまま、この山を超えようというのだ。山肌はまるで、手が届きそうなくらい近くに見える。ちょっと不安を感じたが、パイロットの腕はなかなかのもので、なんなくクリア。

でも今日は天気がよかったからできたそうで、天気が悪い日には渓谷の入り口までもどって、海岸線をもどることもあるそうだ。

山頂を超えると、そこはなんて平和な放牧地。反対側はあんなに切り立っていたのに、こっちはなだらかに下っていく丘陵地で、あのパーカーランチの敷地なのだそうだ。よっく見ると、たしかに、ありんこほどの大きさの牛がたっくさん見えた。天気もしかりで、こっち側は日が差している。さっきまでの、厳しい渓谷がうそのような風景だ。

パーカーランチを超えると、もうコハラコーストはすぐそこ。我々のホテルも眼下に見えた。ヘリは難無く着陸して、2時間の夢の世界は終わりとなった。う〜ん、楽しかったあ!初めてのヘリは思ったよりも楽ちんだった。まあ、天気がよかったせいも多大にあるんだろうけど。

帰りは来たときと同じように、ホテルまでおばちゃんがミニバンで送ってくれた。行きとは違って、日本人のカップルが一緒だった。

ほんと、たのしかったあああ〜。

ホテルにもどって、ビーチに行くと、夫がシュノーケリングを終えてごろっていた。私も着替えて、午後は最後のごろごろ。ほとんど泳がず、暑くなると海につかりにいく程度で、本読んですごした。

夕飯は再びオーキッド・コート。前菜にモッツェレラチーズのサラダを一個とって、二人で分けた。メインは私がシイラで、夫がオパカパカ。デザートまで食べて、ああ、ついに今回の旅行のごはんも終わりだなあ。毎度の食後の散歩をして部屋に帰って荷物つくって、早々に寝た。明日は早いぞ。

 

最終日
最終日は朝5:50に起きて、そそくさとチェックアウトして、車で空港へ。さすがに朝早いので、道路はがらがら(と言っても、いつもだってそんなに混んではいないけど…)。空港までは、どの時間帯でも、だいたい20〜30分位で着く。

アロハ航空のチェックイン・カウンターは、数が少ないため、そこそこ混んでいた。チェックイン後、ファースト・ラウンジが使えるというので行ってみたが、なんとドアがロックされていて中に入れない。うろうろしていると、中に座っていたおっさんが開けてくれた。おっさんたちはアロハ航空のメンバーシップを持っているので、ラウンジが使えるそうで、メンバーシップカードの磁気でロック解除できるらしい。でもカウンターのおばちゃんは鍵が必要だなんてこと、なんも言ってなかったぞ。

とにかくラウンジで、コーヒーを飲んで待った。

アロハ航空85便ホノルル行きは、朝早いにもかかわらず、満員だった。今回はファーストクラスも満員で、全部で8人乗っていた。その中のひとりが、なんとあのサム・チョイさんだった。

最初、すっげえでぶなおっちゃんだなあ!と思っていたら、降りるとき目があって、なんと手を振ってくれた。あれっ、どっかで見たような顔だなあと思ったけど、その時は実はだれだかわからなかったのだ。あとで成田へのフライトのなかで、思い出して、おお!そうだったのか!と、ひとりうれしくなってしまった。

サム・チョイさんは、とってもひとなつこい感じのひとで、アロハ航空のCAさんにはもう「顔」だった。きっと、ホノルルの店にでも出勤(?)するところなんだろう。

ホノルルの乗り継ぎは最悪。アロハ航空が着く場所から、ユナイティッドのチェックイン・カウンターまではめっちゃ遠い。アロハの機内での放送をよく聞いてなかったせいで、歩いていったら、わからん上に、遠くてまいった。まあ荷物をとる必要がなかったからよかったけど…

ホノルル空港自体が、めっちゃわかりづらいし、ごちゃごちゃしていて、どうも好きになれない。

ゲートに行く前に免税店で買い物したけど、日本人の団体さんがめちゃめちゃ多くて、いやになってしまった。でもコーヒーを買った店のレジのおばさん、1ペンス足りなかったのをおまけしてくれた。ありがとう。

ゲートの待合室は、もうほとんど日本状態。おばさんやおじさん、茶髪のおねえちゃんが、ぎゃあぎゃあと今回の戦利品だのなんだのって、くっちゃべってる。

帰りのフライトも寝られず、ぼ〜っとしていた。機内食はサム・チョイさんのレシピだったが、行きとあんまり内容が変わっていない。

帰りのフライトで一つだけ覚えているのは、ミッドウェー諸島の美しさ。あそこで多くの人が命を落としたなんて、うそのようだ。

フライトは遅れもなく、成田に着いた。

 

最後に
今回、初めてのハワイ。いやあ〜参りました!思っていたよりも、ずう〜っとよかった。だれもが、ハワイ、ハワイっていうのが少しわかる気がした。なんか、あのぼ〜っとした雰囲気(失礼!)。なのにそこそこ都会で、我々には関係なかったけど、買い物もできる!とくれば、行くひとが多いというのも、うなずける。他の島には行かなかったのでわからないけれど、少なくともハワイ島は本当によかった。

でも、次回行くときは、円高になっていてほしいなあ…