アッシジの聖フランチェスコ教会と遺跡群

アッシジは、聖フランチェスコが生まれた街として有名である。聖フランチェスコはこの街で清貧、貞潔、従順を主たる信念としたキリスト教を目指した。

それまでのキリスト教会は、富と権力をほしいがままにしていたのに対して、彼のこのような態度は人々の共感を集め、たくさんの人々に指示された。

街の名門貴族オッフェレドゥッチ家の娘キアラもそのような信者のひとりで、彼女自身、女子修道院を設立し、布教活動に励んだ。

街には、聖フランチェスコの死後、弟子が作らせた、おおよそ聖フランチェスコが目指したものとは遠いような気がする豪華な聖フランチェスコ教会や、キアラを祀る聖キアラ教会、聖フランチェスコとキアラが洗礼を受けた聖ルフィーノ大聖堂(ドゥオモ)などがある。

なんといっても必見は聖フランチェスコ教会。この教会は不思議な2重構造をしており、下部教会が聖フランチェスコの死後2年後にロマネスクーゴシック様式で作られ始め、続いて上部教会がゴシック様式で作られ始めた。

見所は、下部、上部教会ともに、壁一面の壁画である。ジオット、ロレンツェッティ、マルティーニ、チマーブエなど当時の代表画家のフレスコは本当に圧巻である。

街の郊外にも、聖フランチェスコが臨終したサンタマリアデリアンジェリ教会や神の声を聞いたというサンダミアーノ修道院もある。

行き方:列車、バスとも主要都市からの便がある。一部乗り換えが必要。鉄道の駅から街まではバス。

 

 

聖フランチェスコ教会正面。真っ白で本当に美しい。

聖キアラ教会正面。横の張り出しが珍しい。

 

 

聖ルフィーノ大聖堂(ドゥオモ)。内部はすっかり新しくなってしまって、ちょっと残念。

コムーネ広場に面して立つ隊長の館とミネルヴァ神殿。

 

 

ミネルヴァ神殿。なんと紀元前1世紀からここにあるのだというからびっくり!

世界遺産のパネル。なかなか立派。